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イオンがドラッグストアを次々と傘下に収めているのはなぜか



 市販の医薬品だけでなく、化粧品から日用雑貨、最近では食料品や野菜まで何でも揃うドラッグストアだが、どのくらいの市場規模があるかご存じだろうか。


 日本チェーンドラッグストア協会によれば、総店舗数は1万7563店舗で総売上高はじつに6兆97億円(2013年度)もある。成長著しいコンビニの9.4兆円には及ばないものの、近年ドラッグストアに併設されるなど密接な関係にある「調剤薬局」の市場規模約5兆円を合わせると、一気に形勢は逆転する。


 そうした業界動向から考えると、4月14日にイオンが発表したドラッグストア大手のウェルシアホールディングス(HD)の子会社化は大きな可能性を秘めている。


 もともとイオンはウェルシアHDの株式に29%出資していたため、子会社化も既定路線だったといえばそれまでだ。しかし、「壮大な業界再編ストーリーの幕開けになるだろう」と予測するのは、流通アナリストでプリモリサーチジャパンの鈴木孝之氏。


「ウェルシアは埼玉を地盤に首都圏で拡大を続けていますが、イオン子会社にはシミズ薬品(京都・京都市)やタキヤ(兵庫・尼崎市)など地方のドラッグストアもあり、地域子会社をウェルシアグループに統合させることで規模の拡大が狙えます。


 さらに、イオンは『ハックドラッグ』や『れこっず』などを経営して1100億円以上の売上高を誇るCFSコーポレーションも傘下に収めており、同社は神奈川を中心に静岡など東海地方でも勢力を伸ばしています。


 もし、中長期的にウェルシアとCFSが統合するようなことがあれば、首都圏のみならず広範囲をカバーする“一大ドラッグストアチェーン”が誕生することになります」


 それだけではない。イオンは業界2位で北海道を拠点に全国展開する「ツルハHD」、北陸地方に強い「クスリのアオキ」にも出資している。


 これらすべてのドラッグストアを完全にイオン、もしくはウェルシアグループが完全に手中に収めたらどうなるのか。「ドラッグストア業態で1兆円を超す巨大企業が誕生する」(業界関係者)との見立ても的外れではなくなり、売上高約4500億円で首位を走るマツモトキヨシもあっという間に追い抜かれてしまう。


 どうしてイオンはここまでドラッグストア業態のM&Aに躍起になっているのか。


「高齢化が進んで医薬品に対する強い市場ニーズがあるにもかかわらず、受け皿となるドラッグストアや調剤薬局は競合店舗が多すぎて、効率の悪い経営構造を長らく続けています。


 そこでイオンは“ドラッグストア+調剤薬局”の形態でアメリカ全土にくまなく店舗網を張り巡らせる世界最大のドラッグストア『ウォルグリーン』の日本版を目指し、岡田卓也名誉会長の時代から長期戦略を練ってきたのです」(前出・鈴木氏)


 クスリを媒介とした高齢者ニーズの取り込みは、新たなビジネスに参入する契機にもなるという。


「調剤薬局を併設したドラッグストアを拠点に、すでに始めている医薬品の宅配サービスの拡充のほか、場合によっては訪問看護をはじめとする地域医療への参画、高齢者専用マンションや介護関連事業などに進出するチャンスも限りなく広がっていきます」(鈴木氏)


 2014年2月期決算で国内の小売業として初の6兆円超えを果たしたイオン。M&Aを繰り返す拡大路線に危うさを指摘する声も出ているが、ドラッグストア業態に限ればスケールメリットを十分に享受できるほどの存在感を放っていることだけは事実だ。


(NEWS ポストセブン 4月16日)


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【 2014/06/06 】 訪問看護コラム | TB(0) | CM(0)


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