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「暮らしの保健室」を作り、住民相談に応える秋山正子さん(3)

 個人のなかでは、病気と暮らしは切り離せません。ただし病院は治療をするところなので、医師がすべて患者のことをみるのではなく、チームで補完してみることが必要です。病院を全否定しているわけではなくて、その人が本当にその人らしく過ごす場所として、生活をするなかでの病気を考えると、病院は不自然な場所ということです。もしも、自宅が療養には不適切な状況であれば、自宅に近い少し見慣れた景色のなかで過ごせたらと思います。


 逆に、自宅では家族も一緒に住んでいるために遠慮するということもあり、その場合は患者が緩和ケア病棟に入ったことで、ゆっくり面会できたということもあります。要は病院と在宅の組み合わせ次第です。



 ――高齢化が進むなかで、これからどんなことが必要でしょうか。


 一人暮らしの高齢者が増え、ちょっとしたことを隣の人に聞くという感じではなくなってしまう。かといってつながりが全く切れているわけでもない。つながってはいるけれど、つながり方が悪いケースもある。大都会の中で病院などの施設はたくさんあっても、連携が悪いために、それを「つないだ」り、「つなぎ替え」たりすることもよくあります。


 深刻なケースでは、生活保護の人が難病になり、医療は受けられるけれども、難病指定にともなう様々な福祉の支援を受けにくいこともあり得る。一人の難病患者の背景に精神疾患を持つ子供や、認知症の親がいたという場合など、医療や介護、障害などが全部混在したような状況があった時、現状はそこに対応する制度がない。私たちは、相談事例からみる連携の在り方の構築に取り組んでいます。


 一昔前は地区担当保健師がいて、予防的な面も含めてカバーしてくれました。業務分担によって失われていましたが、東日本大震災によって見直された。再びそれを取り戻さないといけない。制度の狭間に落ちた人を、地域で支え続けることが必要なのです。


秋山正子(あきやま まさこ)
 1950年、秋田県生まれ。73年、聖路加看護大卒。看護教育に従事した後、92年から東京・新宿で訪問看護に取り組む。ケアーズ白十字訪問看護ステーション所長。


(2013年6月1日 読売新聞)


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【 2014/03/28 】 訪問看護コラム | TB(0) | CM(0)
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